
お題は「オセアニア通貨の見通し」です。
実は国際的な為替取引の中では比較的マイナーです。
ところが、日本人投資家の間では豪ドル、ニュージーランドドル(以下、キウイ)は大いに人気があり、取引量が大きいです。
ニュージーランドドルとオージードルは同じ動きが多い

皆様既にご存知のように豪ドルとキウイには相関性が強く、相関係数が0.68です。
オーストラリアは金などの資源国で農業、工業もあります。
一方のニュージーランドはというと羊毛の他に林業、農業がありますが、産業の構造がまったく
違います。
以前までのように金(GOLD)の価格が上がると豪ドルが上がるので、キウイも上がります。
理屈の上ではニュージーランドは金が出るわけではないので、上がるのは経済的な理屈ではオカシイのですが、上がるのです。
オージーの貿易相手は中国

また、オーストラリアの最大の貿易相手国は中国です。
でも中国株とオージーの相関は殆どなく、アメリカ、NY株との相関が強いのです。
これは、なぜでしょうか?
為替は経済理論で動いているわけではありません。
為替は相場心理で動いています。
今や貿易、観光など実際のお金の支払い(実需)の数十倍から数百倍のお金がFXを含む相場で動いています。
これを動かすのは「投機筋」と言いますね。
投機筋は相場の心理を読みつつ、利益を得るために売買します。
ですから、経済的な理屈に合わない相場の理屈が出来てくるのです。
ところが、個人投資家の中にはここが分かっておらず、経済原則、経済ニュースを見て取引しようとする人が多いです。
その考えを改め、相場心理を読みことが大切です。
長期投資について

貯蓄から投資への「貯蓄」は、いささか誤解を招きがちな言葉です。
つまり貯蓄と投資は本来、相反する言葉ではないのです。
両方やればいいし、それが正しい貯蓄の方法だと思います。
また、預金は安全かというと、それは相対的なものです。
景気が好調の時に預金で運用しても、株式に比べて殖え方は小さくなります。
将来、高いインフレが到来した時、現預金にばかりで資産を固めていると、物価の上昇に対して資産価値が目減りしてしまうリスクがあります。
長期的な投資をするなら金利にも重点を置いて考えてみましょう。
長期投資の3つのポイント
長期的に資産形成を考えるうえで、押さえておきたい点が3つあります。
ベースにはあくまでも公的年金や、企業の退職給付制度があり、それで足りない分を自助努力で作っていく。
- 現役であればリタイヤに向けて、例えば積み立て投資などで足りない分を長期的にコツコツ作っていく。
- リタイヤ後は稼ぎ力が落ちるので、より保守的な運用を行うということを考えましょう。
- いつまでに、どのくらいのお金が必要かという観点で、投資戦略を考える必要があります。
実際に受け取る時期がいつかを見極め、安全資産に振る、あるいは株の比率を下げるというように
安定資産中心にポートフォリオに替えていかないと、受け取る直前にマーケットが大きく下落して
受け取る額が減ることにもなりかねない。
私もお金は稼ぐ、貯める、殖やすの3つのバランスを良く考えるべしと考えております。
ただ、長期での投資は失敗が許されないのでより慎重になるべきだと思いますね。