
まず、スワップ(スワップ金利)とはなんでしょうか?
スワップとは2通貨を取引した場合に発生する金利差による損益のことを言います。
金利と言っても銀行預金の金利とは微妙に違います。
大きな違いのひとつは、マイナスもあるということ。
先にご説明した通り2通貨の金利差による損益なので、例えば金利が高い通貨で金利が低い通貨を買って保持している(ポジションを持っている)とマイナスの金利がつきます。
保持しているとどんどん資産が目減りしていくということです。
これじゃあちょっと分かりづらいと思いますので、実際の取引をベースに考えてみましょう。
(※この説明は国内業者での取引の場合のみになります。外国の通貨で取引する場合は異なります)
実際の取引でオーストラリアドル(以下、豪ドルといいます。)を「買う」とどうなるでしょう?
この場合「買う」ということは、低金利の日本円を売り、高金利の豪ドルを買うということです。「売り」はその逆。
例えば、日本円を「1」、豪ドルを「5」とした場合、
「買い」は5(豪ドルを買う) -1(日本円を売る) = 4(スワップ金利)
「売り」は-5(豪ドルを売る) +1(日本円を買う) = -4(スワップ金利)
となります。
では、日本円は低金利の通貨ですが、高金利の通貨はどのようなものがあるでしょうか?
高金利通貨でスワップを運用する
以下が代表的な高金利の通貨になります(※2021年1月現在)
・トルコリラ 8.35%
・南アフリカランド 3.60%
・メキシコペソ 4.60%
(ちなみに日本円は-0.10%)
これらの通貨を日本円でそれぞれ100,000通貨分買うと1日に
通貨ペア | 1日のスワップ | 10万円の証拠金で運用した年間スワップ |
---|---|---|
トルコリラ/円 | 20円 | 5~9万円 |
南アフリカランド/円 | 7円 | 2~2.5万円 |
メキシコペソ/円 | 7円 | 1.5~2.5万円 |
ずつ増えます。しかも365日です。
だから、このスワップ(スワップ金利)で生活している人もいます。
南アフリカランドを100万通貨買うと、1日10000円ですからね。
ただ、当然リスクヘッジが必要です。
リーマンショックやユーロ危機でユーロが暴落しました。
暴落するとスワップ金利以上に損失が大きくなり、資産全体としてマイナスとなります。
そうならないために、他の通貨は「売り」を入れてリスクヘッジをしたり、通貨の下落も想定して資産に対してレバレッジを低くしたりしている人が多いです。
安定した経済状況では有効な手段ですが、現在のように不安定な経済状況ではどの値で買うかが重要となってきますので、皆さんも慎重に取引をしてください。
リスクヘッジは忘れずに!