
今、インターネットが急速に普及した結果、様々な投資方法があります。
その中でも、スワップ金利を狙って、長い期間で行う投資方法があります。
これをスワップトレードといいます。
スワップポイントを簡単に説明すると、「2国間の金利差を利用して利益を上げる」ということになります。
投資家の中で、このスワップトレードを好んで行っている方々のことをスワップ派と呼んだりもしています。
基本的なスワップ派の手法というのは、レバレッジを限りなく低く抑えて、ストップを入れないで長期間保有するというものです。
簡単にどのような手法かといいますと、仮に円高になったとしてもロスカットしないようにレバレッジの設定を2〜3倍程度に抑えて、たとえ相場が上下したとしても、影響を受けずにスワップ金利を受け取り続けるという投資スタイルなのです。
スワップを具体的に説明

たとえば、A国の金利が「1%」だったとします。
一方、B国の金利が「3%」だとします。
このとき、金利の高い方の通貨、このケースでは「B国」になるのですが、B国の通貨に買いポジションを入れておきます。
すると…「3%(B国の金利)-1%(A国の金利)=2%」ということになり、100万円で取引をしている場合、「100万円×2%=2万円」が、1年間で受け取れる「利息」ということになるのです。
いかがですか?これがスワップポイントの仕組みです。
ただし、時々初心者の方に見られるのですが、「金利の安い通貨」に買いポジションを入れているのです。
上記のA国とB国の例で計算すると…
「1%(A国の金利)-3%(B国の金利)=-2%」となり、100万円で取引しているなら、「100万円×-2%=-2万円」のように、逆に金利分をあなたが支払う結果になります。
もちろん、その2万円は「損失」ということになりますね。
スワップポイントは、初心者でも分かりやすい仕組みなのですが、「金利の高い方に買いポジションを入れる」これだけは絶対に忘れないようにしてください!
昨今のスワップ派事情

では、近年のスワップ派の事情というものを簡単にお話しましょう。
スワップポイントは、比較的安全に、しかも初心者の方でも簡単に利益が狙えますので、多くの方がポジションを建てておられるでしょう。
しかし、「もっと利益を大きくしたい…」という思いから、スワップポイント狙いなのに、レバレッジを上げて取引している人が多いのです。
ハッキリ言います。
スワップポイント狙いでレバレッジを50倍などと設定するのは、「危険極まりない取引」と言えるでしょう。
というのも、スワップポイントは、2国間の金利差を利用して利益を上げる方法です。
つまり、2国間の金利差が大きいほどに、利益額も大きくなっていくのはお分かりでしょう。
ところが、高金利の通貨というのは、「非常に乱高下しやすい」という特徴があるのです。
損失のリスクは、レバレッジの倍率に比例します。
レバレッジ50倍なら、利益も50倍になりますが、損失も本来の50倍に膨らんでしまうのです。
上記のように、高金利の通貨とは、世界的な流通量が少ないこともあり、「少しの取引で大きく値が動く」という特徴があるのです。
つまり、一気に動いた時、レバレッジを高く上げていれば、「ロスカットになった…」なんてこともあるんですね。
ちなみに、「ランド/円」で言うなら、最大でも5倍程度で止めておいてください。
欲をかいたスワップトレードはダメ
アメリカのサブプライム問題から急激な円高になるまでは、スワップトレードというものは、FX初心者にとっても非常に有利な投資スタイルと言われていました。
なぜそのようなことが言われていたのかというと、長い間、低金利が続き円を売却し、外貨を購入するという相場の流れが続いていたからです。
たとえ突発的に円高になったとしても、資源通貨や対欧州通貨などのクロス円の長期チャートでどのポジションを見たとしても大きく右肩上がりだったのです。 (このように円を売却し、外貨を購入するという相場の流れを円キャリートレードといいます。)
ですから、初めの方にお話したようにスワップトレードでは、レバレッジを極力抑えて、突発的な円高にさえ耐えられるようにしていれば、相場がまた円安に戻り、日々のスワップも貯まって、円売りのポジションに利益が乗っていくのです。
スワップトレードは、ファンダメンタルズやテクニカル分析を用いて相場の値動きを予測する必要がないので、初心者でも比較的に簡単に利益を出しやすい投資の方法とも言われています。
しかし、昨年の金融問題から急激に円高になったために、この時期にレバレッジを高めに設定していたスワップ派の多くの方々は強制ロスカットになってしまったそうです。
現在のスワップ派というのは、以前のように持ってただ耐えていれば、為替差益がどんどん増えていくという具合にはならないということです。
スワップトレードの手法

事情はここら辺にして、肝心なスワップトレードの手法をお話しましょう。
基本的なスワップトレードの手法というのは、レバレッジを極力低く抑えて、損切りをしないで、長期間スワップポイントを受け取り続けるというものです。
現在は、世界的な金融危機になってしまっているので、これからスワップ狙いで購入するのであれば、今まで以上にレバレッジの設定を低く抑えてリスク管理が必要です。
安定した為替差益というものが期待できませんから、しばらくは投資効率が低くなることを覚悟しなければならないでしょうが。
スワップポイントで賢く稼ぐコツとは?
スワップポイントは、仕組みも単純ですし、コツコツと利益を重ねられるため、多くの人がポジションを建てているでしょう。
しかし、より賢くスワップポイントを貯める方法、皆さんはご存知でしょうか?
第一に、スワップポイントに有利な業者を探してください。
「外為オンライン」や「外為どっとコム」がそうですね。
また、通貨ペアによって有利な業者も違いますので、まずはあなたが建てたいペアにおいて、最も有利な業者を探すのです。
そして、その業者にスワップポイント専用の口座、これを開設しておきましょう。
変動差益狙いの取引に関しては、別に同じ業者でする必要はありません。
あくまでも、「スワップポイント専用」という目的で、その業者に口座を開設しておくんですよ。
第二に、「円高時にポジションを建てる」という方法、これもぜひ実践した方が良いですね。
スワップポイント狙いのペアとして人気なのが、「豪ドル/円」や「南アフリカランド/円」です。
そして、それらの外貨の変動を見ながら、円高時にポジションを建てるんですよ。
すると、スワップポイントが貯まるだけでなく、将来的な変動差益の利益も狙えるのはお分かりですね。
どうせなら、スワップポイント+変動の、ダブルで利益を狙っておきましょう!
スワップポイントと変動差益の両方を狙う!
上記でも述べましたが、スワップポイントとは、2国間の金利差を利用して利益を上げる方法です。
一方、変動差益とは、常に変動する相場の流れの中で、変動した分を利益としてゲットする方法です。
「分かりやすさ&利益の狙いやすさ」という点で言えば、間違いなくスワップポイントの方が簡単ですね。
もし、あなたが数千万円ものの大量の資金を持っているなら、スワップポイント狙いのポジションを建てておけば十分です。
金利だけで年間数百万円が入ってきますから。
しかし、普通はスワップポイントと変動差益の、2つのポジションを同時に建てているんですよ。
変動差益はスワップポイントに比べて、損失が出る可能性が高いと言えます。
一方、スワップポイントは、利益額は少ないものの、ほぼ確実に利益を積み重ねられます。
つまり、仮に変動差益で損失が出たとしても、それを少しでも補てんできるよう、スワップポイントでコツコツと利益を貯めておくんですよ。
投資は、「勝ちを大きくする」だけではいけません。
「負けをいかにして小さくするか」これを考えることも大切なんですね。
ですので、変動差益狙いを基本としている人も、スワップポイント狙いのポジションも同時に建て、損失に備える分をコツコツと貯めるようにしておきましょう!